研究「他人のペットにアクションしてくれるバーチャルペット」

OVERVIEW

研究スライド:https://drive.google.com/file/d/1p0YTqiotK0hZjMMuLMrF0vcIwZTw0mtn/view?usp=sharing 制作期間:2024年4月~2025年3月 制作ツール:Unity

YEAR 2024 - 2025

概要

ペット繋がりで知人・友人ができたきっかけにペット同士がじゃれついたからだとする事例がある。それをソーシャルVR上で再現することで、バーチャルペット同士のじゃれ合いが初対面のVRユーザの会話のきっかけになることを目指している。

背景

現実のペットを飼うことのメリットの1つに社会的な繋がりがあげられ、その中でもペット繋がりで知人・友人ができたきっかけにペット同士がじゃれついたからだとする事例がある。

また、近年オンラインのVR空間でコミュニケーションが取れるソーシャルVRの利用が広がりを見せており、一部のユーザはVR空間内でバーチャルペットとして犬や鳥を連れたり戯れたりしている。

課題

ソーシャルVRの問題として、現実と同様に適切なきっかけがないとユーザ同士の会話を始めにくいという問題がある。一対一での会話状況だと話を仕切るようなユーザはおらず、話しかけたくても積極性がないユーザは孤立しやすい。

そこで本研究で目指したのは会話のきっかけになるように、他者のペットへアクションしてくれるバーチャルペットだ。ソーシャルVR上で日常的になっているバーチャルペットはユーザとのインタラクションが主な役割だが、そこに他者とのコミュニケーションを媒介するという新たな役割を付加するものだ。バーチャルペット同士のじゃれ合いが会話のきっかけとなることを目指す。

提案手法とこだわった点

バーチャルペットの行動原理として考えたのは、普段はユーザの近くにいるが他者のバーチャルペットが近くにいた場合はユーザから離れすぎない程度にそちらへアクションをしに近づくというものだ。

ここでこだわったのは、ユーザとバーチャルペット間がどれくらいの距離までなら離れていてもユーザが自分の近くにいる、言い換えれば自分のパーソナルスペースにいると感じるかということについてだ。この点については、何度か実験することによって決定した。

また、体験実験で見えた課題に対する改善も行った。体験実験ではVR空間内で被検者にあるタスクを行ってもらい、その中でバーチャルペットをきっかけに会話が始まるかを観察した。その時に、バーチャルペット同士がじゃれ合う前にユーザ同士が会話を始める事態が起きていた。原因は、バーチャルペットが被検者の後を付いていく動きをしていたことだと考えられる。

解決策として、バーチャルペットが常にユーザの前方を目指して移動することで、ユーザ同士がすれ違う時にはペット同士が先にじゃれ合うようにすることを考えた。

こだわったのは、バーチャルペットの移動をよりリアルにすることだ。そこで、バーチャルペットに力を加えて移動や加速をさせる物理挙動を採用することにした。これにより、今までのバーチャルペットの座標操作による移動よりもペットらしさを出すことができた。

今後の展望

まだ課題が残っているのは、バーチャルペット自身の挙動やユーザとのインタラクションについてなので、それらを充実させることでペットの実在感を高めることができると考えている。

現在のバーチャルペットは特定のVR空間でしか付いてきてくれるものではないが、どのVR空間にもついてきてくれるようにすることで利便性を上げて、実際に会話のきっかけになっているかどうかを改めて調べたい。


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